畜産の研究 2019年10月1日発売 第73巻 第10号

戦後、日本の畜産は先進国に一刻も早く追いつこうと、暗中模索のうちに数多くの研究が行われていました。そのような背景のもとで、昭和22年に姉妹誌である「農業および園芸」から、注目を浴び始めた畜産分野を独立させたのが本誌です。本誌は畜産研究関係者の中でも、試験研究所・大学先進農家に主な読者層を有し、研究要報や農家の経営事例をはじめとし、さまざまな情報を提供し続けています。

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判型 B5判
発行日 2019/10/01
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目次

産業動物

世界と日本のアニマルウェルフェア畜産ビジネスの新展開(2)
―養豚産業におけるAW食品ビジネスとイノベーション―
第5回 EUの養豚福祉政策の改革と市場経済化の進展
(日本獣医生命科学大学名誉教授)松木洋一

酪農科学講座 その16.牧草・飼料作物繊維の消化率に影響を及ぼす要因
(畜産飼料調査所主宰)阿部 亮

SDGsが目指す「誰一人置き去りにしない」未来に向けて
Towards our future “No one will be left behind”
(獣医師,技術士(農業-畜産),博士(農学)日本技術士会海外活動支援委員会委員長)森山浩光

(公益社団法人)日本技術士会による農業テキスト『農業・農村・食料をめぐる事情』の紹介(8)
―8.畜産の経営と収益性の動向―
(日本大学教授)小林信一

モンゴル放牧家畜馬の行動制限ストレスによる乳質への影響
(三重大学大学院 生物資源学研究科)吉原 佑
(モンゴル生命科学大学 獣医学部)Nyam-Osor Purevdorj

牛群が放牧草地で形成している空間サイズとその変動-1 確率モデルと検証実験-
(茨城大学名誉教授,(中国)東北農業大学名誉教授)塩見正衛

動物考古学における家畜の研究(6)ヒツジ,ヤギの家畜化
(総合研究大学院大学)本郷一美

飼料学(175) ―牧草(1)イネ科牧草―
(元東京農業大学)佐藤光夫
(東京農業大学)祐森誠司
((一社)日本科学飼料協会)石橋 晃

Dr. Ossyの畜産・知ったかぶり(100)(麻布大学名誉教授)押田敏雄
(東京農業大学)祐森誠司

糖質制限から見えるこれからの食と健康および農牧業技術協力(その13)
―糖質制限を化学する:脂肪酸のβ-酸化―
((株)宏大,エクアドル リトラル工科大学)冨田健太郎

中国のアフリカ豚コレラ(ASF)はまだ本気でない
(獣医師)小野嘉隆

説明

巻頭記事「世界と日本のアニマルウェルフェア」

「世界と日本のアニマルウェルフェア(AW)畜産ビジネスの新展開」についての連載は、養鶏産業編、養豚産業編、養牛産業編という分野別に取り上げる企画である。養鶏産業については、『畜産の研究』誌で2019年2月号から第1回「世界家畜福祉基準とアニマルウェルフェア食品企業ビジネスの動向」(松木洋一)、3月号の第2回「グローバル食品企業チェーンにおけるAW養鶏ビジネスの展開」(上原まほ)、4月号の第3回「欧米における養鶏飼育システムのAWイノベーション」(奥山海平)、5月号の第4回「世界のAW鶏卵・鶏肉市場の形成と動向」(大木 茂)として採り上げた。

今回の「養豚作業におけるAW食品ビジネスとイノベーション」編は4回にわたって掲載する。

OIE世界家畜福祉基準の完成が間近になって、グローバルな巨大食品企業チェーンがアニマルウェルフェア食品ビジネスを急速に開始しており、アニマルウェルフェア畜産の進化にとって大きな影響力を持ちつつある。

今回取り上げる養豚産業編では、濃厚飼料依存型で畜産の自由を閉じ込めてきた工場的畜産システムからアニマルウェルフェア畜産システムへの転換の課題と現状に焦点を置き、欧米畜産先進国が進めているAW畜産への転換=いわゆる〝畜産革命〟に対応する日本の養豚業界と食品産業界および消費者が取り組むべき課題を取り上げることにする。

(日本獣医生命科学大学名誉教授)松木洋一

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