農業用鋼矢板水路の機能診断と保全

非破壊検査と新たな材料開発

5,720 (税込)

農業水利施設の鋼矢板の腐食問題は深刻である。鋼矢板の保全対策および非破壊検査を解説する。

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判型 A5判
第1版
ページ数 240
発行日 2022/09/07
ISBN-13 978-4-8425-0589-3 C3051
ISBN-10 4-8425-0589-3
JAN 1923051052004
図書館: カーリル
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目次

まえがき

第1章 鋼矢板水路の腐食と物性特性

1.1 はじめに
1.2 腐食関連用語の定義
1.3 鋼矢板水路の特徴と腐食実態
1.4 腐食が進行した鋼矢板の力学特性
1.5 補修・補強・更新による鋼矢板水路の再生

第2章 非破壊・非接触計測による鋼矢板水路の状態評価

2.1 はじめに
2.2 非破壊・非接触計測の概説
2.3 テクスチャ検出による腐食鋼矢板の表面状態の定量評価
2.4 画像解析の図形検出手法による座屈の非接触評価
2.5 1次元熱伝導解析による腐食鋼材の板厚推定
2.6 気象条件に基づいた熱収支解析による板厚推定
参考文献

第3章 機械学習による腐食鋼矢板の画像診断

3.1 はじめに
3.2 機械学習の種類と特徴
3.3 引抜鋼矢板を用いた板厚評価モデルの構築
3.4 パッシブ法を適用したモデル試験における板厚推定
3.5 既存施設において環境条件が熱画像の特徴量に与える影響
参考文献

第4章 補修工を施した鋼矢板水路の変状実態と対策

4.1 はじめに
4.2 施工後10年が経過したパネル被覆工法の実態と保全対策
4.3 パネル被覆工法の変状実態を踏まえた改善策
4.4 有機系被覆材の膨張現象の非破壊・非接触同定
参考文献

第5章 鋼矢板水路の長寿命化への技術課題

5.1 はじめに
5.2 長期供用を考慮した材料開発~ステンレス鋼矢板の開発~
5.3 既存施設の腐食実態を考慮した技術的対策
5.4 鋼矢板水路の現状と残された技術課題
参考文献

おわりに
索引
著者略歴

説明

本書は、農業農村工学会・材料施工分野を専門とする13名の研究者・技術者が鋼矢板水路の保全対策について取りまとめたものである。

第1章では鋼矢板の腐食メカニズムから腐食鋼矢板材の力学特性、鋼矢板水路の再生工法を取りまとめた。第2章では画像解析による腐食実態の把握、板厚推定および座屈破壊の検出法を提示した。第3章では機械学習手法の一つであるランダムフォレストと決定木を用いた板厚推定法を提案した。第4章では鋼矢板水路の補修後の実態を明らかにした。第5章では残された技術課題を明らかにした。特に、今後解決すべき課題の糸口となる最新の研究成果を議論した。

本書が農業農村工学技術者の一助になることを希望する。

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