ねじの知識 ―その重要さと技術を知ろう―

2,420 (税込)

ねじとねじ部品は、あらゆる分野の製品に使われている。ねじには先人が培った努力と今日の高い技術により支えられている。 本書は、これからの専門分野に進む学生および関連企業の若い技術者、更にねじに関わりを持つ方々にねじの知識を知って貰うことを目的に、イラストを随所に配したねじの基礎を学ぶ手引き書である。

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著者:
判型 A5判
第1版
ページ数 133
発行日 2008/01/25
ISBN-13 978-4-8425-0429-2 C3053
ISBN-10 4-8425-0429-3
JAN 1923053022005
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図書館: カーリル
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目次

第1章 ねじの歴史
 1.1 ねじの歴史(欧州、アメリカ):1.2 ねじの歴史(日本):1.3 ねじの歴史(年表)
第2章 ねじの定義
 2.1 呼称:2.2 用語と定義:2.3 ボルトとスクリュの違い:2.4 ボルトとナットの語源:2.5 ねじの各部名称(用語)
第3章 ねじの役割
第4章 ねじに関わる業界、団体
 4.1 防爆安全工具:4.2 特殊パーツフィーダ:4.3 ねじ締付け試験機
第5章 産業別締付け方法の違い
 5.1 航空:5.2 プラント、造船、重電:5.3 建設:5.4 自動車:5.5 家電
第6章 ねじの規格
 6.1 JISとISO:6.2 右ねじと左ねじ:6.3 多条ねじ:6.4 インチねじ:6.5 基準山形:6.6 三角ねじの基準山形:6.7 三角ねじの基準寸法:6.8 ねじの公差
第7章 ねじの力学
 7.1 予備知識:7.2 締付けトルクと軸力との関係:7.3 締付け力と外力:7.4 外力の作用位置と付加外力:7.5 温度変化と軸力の増減
第8章 ねじの強度
 8.1 予備知識:8.2 引張りとねじり:8.3 ねじの強度
第9章 締付け管理方法
 9.1 トルク法:9.2 回転角法:9.3 トルク勾配法:9.4 その他の締付け管理方法
第10章 軸力の測定方法
 10.1 ひずみゲージ:10.2 超音波式軸力計:10.3 電磁式軸力計:10.4 ロードセル式軸力計:10.5 油圧式軸力計:10.6 ねじ締付け試験機
第11章 ねじの材料と熱処理
 11.1 ボルト(機械部品のおねじ部分を含む)の材料と熱処理:11.2 ナット(機械部品のめねじ部分を含む)の材料と熱処理
第12章 座金
 12.1 座金の機能:12.2 締結以外の使い道
第13章 ねじの表面処理
 13.1 表面処理方法:13.2 表面処理決定時の注意事項
第14章 金属材料の限界面圧
第15章 ねじのゆるみの原因と対策
 15.1 回転ゆるみ:15.2 非回転ゆるみ
第16章 ゆるみ止め
 16.1 機能を追加:16.2 部品を追加:16.3 接着剤を塗布
第17章 ねじの疲労破壊
 17.1 ねじ部の応力振幅と疲労限度:17.2 ねじ部の疲労限度:17.3 ねじが疲労破壊する原因と対策
第18章 締付け工具
 18.1 ハンド工具:18.2 動力工具
第19章 ボルトやナットの製造方法
 19.1 ボルトの場合:19.2 ナットの場合
第20章 特殊なねじおよびねじ部品
 20.1 いたずら防止ねじ:20.2 ヘクサロビュラ頭付き植込みボルト:20.3 ドリルねじ:20.4 作業性向上(傷防止)ねじ:20.5 ボルト中間差込みナット:20.6 真空装置用ねじおよび座金:20.7 特殊大型ボルト:20.8 見えないねじ:20.9 プラスチックねじ:20.10 セラミックねじ
第21章 ねじのゆるめ方
 21.1 小さなねじの場合:21.2 六角ボルトや六角ナットの場合:21.3 植込みボルトを外す場合:21.4 何をやってもナットが外せない場合:21.5 浸透潤滑剤
第22章 ねじとエンジン
 22.1 プラスねじ:22.2 レイノルド社の油圧オートテンショナ:22.3 ボクゾール社の外部調節式リフタ:22.4 ダイムラ・ベンツ社のロッカアーム:22.5 シリンダの締付けホーニング:22.6 ジャーナルベアリングキャップの補強方法:22.7 傾斜シリンダヘッド:22.8 空冷エンジンのシリンダヘッドボルト
第23章 締付け実習
引用・参考文献
イラスト作成に当たり画像使用許可を頂いた企業名
索引

説明

ねじおよびねじ部品は、単純な構造にもかかわらず多彩な機能を持っています。そのため、あらゆる分野の製品に使われており、ねじが無いとわれわれの生活は成り立たないといっても過言ではありません。このように、身近で便利なねじも使い方を誤ると本来の機能を発揮できないだけでなく信頼性まで失うことがあります。逆に、上手に使えば高い信頼性を安価に得ることもできます。したがって、ねじに関する基礎知識の習得と締付けや計測の実体験は技術者にとって不可欠といえるでしょう。

紀元前に発明されたねじは、木製の時代が長く、金属製の出現は15世紀に入ってからです。また、互換性のあるねじ部品の量産化は19世紀の中頃まで待たなければなりませんでした。このように長い歴史のうえに現代のねじがあるわけですから、われわれは先人の努力に感謝するとともに、とかく軽視されがちなねじの社会貢献度を再評価すべきではないでしょうか。

一方、1940年前後から導入が始まったねじの使い方や締付け管理に関する技術、すなわちねじ締結技術は、産業の基礎となる重要な技術なので、内外の研究者や技術者が地道な研究を続けてきました。その研究成果が現代の産業を支えています。

本書は、いわゆる専門書ではなく、これから産業界に進む学生諸氏や現在活躍中の若手技術者、さらにはねじに関わりを持つ多くの方々にねじの重要さとその技術の奥深さを知っていただくことを目的に執筆したものです。そこで、理論や数式は必要最小限にして、写真やイラストを使って読みやすいように工夫しました。また、実作業で使用する工具や計測機器については、できる限り詳しく説明するように心掛けました。本書が専門書に進むための手引書として読者のお役に立てば幸いです。

(序文より抜粋)

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