目次
口絵
季節の花〔165〕-12月の花
カラコギカエデ(紅葉),ナカガワノギク,パボニア・グレドヒリイ,ネリネ・プディカ,メグスリノキ(紅葉),アマミカジカエデ(紅葉)
元 島根大学 生物資源科学部
細木高志
当面の話題
日本の農業の定義と起源を考える
編集部
論説・総説・資料・実用
熱膨張頁岩資材の培地への施与に関する研究
園芸研究家
三浦周行
「ル・レクチェ」の追熟生理-追熟中の内生植物ホルモンの変動-
新潟大学 農学部
児島清秀
國塚未奈
明治時代以降の長崎のと畜場
長崎県配合飼料価格安定基金協会
松尾雄二
統計に見る農業生産〔5〕コメ生産の不安定要因について
山梨大学 生命環境学部
村松 昇
連載記事
縄文人の生活~その衣食住を探る~〔3〕
縄文人の食べ物と栄養について(1)縄文人の食生活
元 東京家政学院大学
津久井亜紀夫
ダイコンのオグラ型細胞質雄性不稔と稔性回復遺伝子の複雑な対応関係〔6〕
orf138における塩基配列変異とRf遺伝子の効果
京都産業大学 名誉教授
山岸 博
温暖地の大豆作における帰化アサガオ類防除技術に関する研究
第2報:大豆の狭畦密植栽培における新規選択性茎葉処理剤の防除効果と大豆への影響
農研機構西日本農業研究センター兼植物防疫研究部門
浅見秀則
移行期の乳牛の管理〔6〕
6.微量ミネラルと相互作用
信州大学 名誉教授
辻井弘忠
ジャック・ハーラン著「Crops and Man(作物と人間)」第3版
栽培植物と人間の共進化について伝えるもの[24]
第10章 極東
浜松ホトニクス株式会社
中川 仁
ブックガイド
日本野生動物医学会
出版社:文永堂出版
定価:3,800円+税
発売日:2024年12月21日
ISBN:978-4-8300-3287-5
農界ニュース
総目次
説明
最近では地球温暖化などが原因で天候が不安定になっているため、米の収穫量が減ったり品質が下がったりすることがよくあります。例えば、今年は夏の猛暑のために、西日本の一部の地域で米の品質が下がっています。
今月号で第5回目を迎える「統計に見る農業生産」では、米が不作になった事例を挙げて、稲作に悪影響を及ぼす要因を解説しています。
統計に見る農業生産〔5〕コメ生産の不安定要因について
高度経済成長期以降は、日本人の食の洋風化が進みパン食が普及したことなどから、コメの需要は減少し、家計調査によると2010年以降は1世帯当たりのパンの購入金額はコメよりも多くなり、2022年にはその差は大きくなり、ひと月あたり900円を超えています。さらに、日本の人口が2008年の1億2,808万人をピークに減少に転じ、ここ数年は年60万人以上減少していることから、需要はますます減少しています。このため、1970年には1,253万tあったコメの生産量ですが、2022年度産の主食用米が初の700万t割れというショッキングなニュースも出てきています。
しかしながら、コメは日本人にとって大切な作物であることには変わりがありません。気象災害や異常気象などにより、日本人が好む短粒種のジャポニカ米を安定的に食べられなかった年もありましたし、現在も気象などの生産の不安定要素を完全に払拭できたとは言えません。そこで、今回は、日本人が食べているコメについて着目し、生産における不安定要因について考えていきたいと思います。
山梨大学 生命環境学部
村松 昇
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