農業および園芸 2024年7月1日発売 第99巻 第7号

2,420 (税込)

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在庫あり

判型 B5判
発行日 2024/07/01
JAN 4910073030742
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目次

口絵

季節の花〔172〕-7月の花 ウバユリ,チユウキンレン,シラヒゲソウ,オクナ・カーキー(実),ヤマコンニャク(実),インドゴムカズラ

元 島根大学 生物資源科学部
細木高志

当面の話題

野生動物の個体数管理はできるのか

編集部

論説・総説・資料・実用

ホウレンソウのカロテノイド含量に及ぼす諸要因の影響に関する研究

園芸研究家
三浦周行

文献にみるショウコク(小国鶏)の成立過程

一般社団法人長崎県配合飼料価格安定基金協会
松尾雄二

長野県上田市でのブドウ栽培と気象・局地風との関連性

九州大学名誉教授
真木太一

ヒガンバナの生き残り戦略-連球の形成(1)野生ヒガンバナの例-

園芸福祉研究所
九州大学名誉教授
松尾英輔

日本統治下の朝鮮における果樹栽培に関する一考察

常磐会学園大学
井上敏孝

連載記事

竹粉サイレージの給与が黒毛和種去勢肥育牛の発育と肉質に及ぼす影響と適切な給与基準(3)
~竹粉サイレージの適切な給与量は?~

鹿児島大学農学部
大島一郎

縄文人の生活~その衣食住を探る~〔10〕
縄文時代の衣を推しはかる(5) 貫頭衣の復元および弥生時代以後編布が辿った道について

元信州大学繊維学部教授
木口憲爾
元大阪府立大学大学院教授
樽本 勲

移行期の乳牛の管理〔13〕
未経産牛の胚移植とその応用

信州大学名誉教授
辻井弘忠

近代園芸学事始め[51]―連載[42]~[45]の補足事項について(その2)―

東北大学名誉教授
金浜耕基

牛海綿状脳症(BSE)と特定危険部位(SRM)と肉骨粉・動物性油脂の取扱い状況[4]
-BSE発生前までの肉骨粉の利用,関税番号,肉骨粉貿易,日本向け輸出-

獣医師
技術士(農業-畜産)
博士(農学)
森山獣医師・技術士事務所代表
(一般社団法人)日本シニア起業振興機構(J-SCORE)理事
森山浩光

ジャック・ハーラン著「Crops and Man(作物と人間)」第3版
栽培植物と人間の共進化について伝えるもの[31]
第12章 エピローグ:ここでの責任者は誰か?

元 農研機構バイオマス研究統括監
中川 仁

農界ニュース

説明

論説・総説・資料・実用
『ヒガンバナの生き残り戦略 ―連球の形成(1)野生ヒガンバナの例―』から

ヒガンバナの球根形成には2通りの方法がある。1つは球根がいくつかに分かれる分球であり、もう1つは親球の成長点が盤茎から伸びあがって、そこに新しい球根が形成される例である。前者が水平(横)方向の球根形成とすれば、後者は垂直(縦)方向の球根形成である。

前者は、球根類には一般的に観察され、球根の盤茎(圧縮された茎)上にある複数の芽が成長してそれぞれに球根となるもので、繁殖のうえで大きな意味をもつ。

これに対して後者は、繁殖というよりも球根が不適当な環境におかれたときに起こる生き残り戦略である。たとえば、土砂くずれや洪水などにより、球根が地表から通常よりも深い地中に埋まってしまうことがある。このとき、ヒガンバナは地表に向かって首(茎)を伸ばし、本来求めている適切な環境、具体的には地表からの好ましい位置に球体を移動させるという巧妙な手法を活用する。

筆者は、2つの球根が少し離れてつながっているという形態的特徴から「連球」という呼称を提案したい。

本報シリーズでは、このようなヒガンバナの野生集団の観察結果と筆者の実験の一部を紹介することにしたい。

園芸福祉研究所
九州大学名誉教授
松尾英輔

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