農業および園芸 2024年2月1日発売 第99巻 第2号

2,420 (税込)

農学・農業上の新しい研究と実際増益に役立つ内外の新説を、迅速かつ正確に提供することを主眼に毎号、現在直面している話題を巻頭に、論説・総説・資料、実用記事、研究要報、外国文抄録、連載記事、新品種解説、ニュースなどを掲載のわが国唯一の農業総合誌です。最新知見の収集にぜひご購読下さるようお薦めします。

在庫あり

判型 B5判
発行日 2024/02/01
JAN 4910073030247
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目次

口絵

季節の花〔167〕-2月の花 チランジア・イオナンタ,ハランアナナス,ジャマイカ・ポインセチア,ドデカテオン・ミーディア,トリフラリス・クミンギアナ,ベゴニア・レニフォルミス

元 島根大学 生物資源科学部
細木高志

当面の話題

温暖化と積雪

編集部

論説・総説・資料・実用

野菜栽培と太陽光発電とのハイブリッドシステムの活用効果に関する研究

園芸研究家
三浦周行

史料に見る近江の稲・米 その8

近江の農耕文化研究会
小川正巳
小川千萬子

人と植物とのかかわりを探る〔21〕
花の優雅さに似合わない名前をもらったテッポウユリ(3)
「鉄砲百合」の英訳であるGun lilyBlunderbuss lilyという名前が欧米に根付かなかった理由とテッポウユリに代わるわかりやすい名前について

園芸福祉研究所・九州大学名誉教授
松尾英輔

道の駅における現役世代の生計就労とリタイヤ世代の生きがい就労の比較調査

京都光華女子大学キャリア形成学部
酒井浩二
高野拓樹
宮原佑貴子
金治 宏
呉 鴻

京都光華女子大学こども教育学部
谷本寛文
京都光華女子大学
高見 茂

温室の光とカゲ(影,陰)

東京大学・長崎大学名誉教授
髙倉 直

ブドウ‘デラウェア’の無核化の生理機構
GA3施与による内生植物ホルモンの変動-

新潟大学農学部
児島清秀
櫛田もも

市販ドロマイト石灰を利用した養豚排水の高度処理技術
~排水中の色度低減・リン除去,処理後の資材の肥料利用に関する研究~

千葉県畜産総合研究センター
長谷川輝明

千葉県農林総合研究センター
塚本崇志
松本崇志

国立研究開発法人 農研機構畜産研究部門
長田 隆

一般財団法人 畜産環境整備機構畜産環境技術研究所
田中康男

カンキツ‘あすみ’の品種特性と栽培上の留意点

農研機構 企画戦略本部
喜多正幸

連載記事

移行期の乳牛の管理〔8〕
子牛の病気と予防 Calf Diseases and Prevention

信州大学名誉教授
辻井弘忠

縄文人の生活~その衣食住を探る~〔5〕
縄文人の衣を推しはかる (2)縄文人の装い

信州大学名誉教授
木口憲爾

元大阪府立大学大学院
樽本 勲

アスパラガスにおける雌雄異株の研究の現状と展望
その2.日本におけるアスパラガスの品種の変遷と育種の動向

明治大学 農学部
元木 悟

東北大学大学院 生命科学研究科
菅野 明

ジャック・ハーラン著「Crops and Man(作物と人間)」第3版
栽培植物と人間の共進化について伝えるもの[26]
第11章 南北中央アメリカ

浜松ホトニクス株式会社
中川 仁

農界ニュース

説明

連載記事

アスパラガスにおける雌雄異株の研究の現状と展望
その2.日本におけるアスパラガスの品種の変遷と育種の動向

アスパラガスにおける雌雄異株の研究の現状と展望について3回にわたって連載する。前回、アスパラガスの性別の決定様式およびその制御の可能性について解説した。今回は、日本におけるアスパラガスの品種の変遷と育種の動向について、雌雄混合品種および全雄品種の利用を含めて解説していきたい。

アスパラガスは、野菜では珍しい雌雄異株であり、放任受粉条件では理論上は1対1の性比を示す。100粒播種すれば、雌株が50粒程度、雄株が50粒程度に分かれるはずである。しかし、実際の栽培では、採種する際の環境条件や植物体の栄養条件などにより、雌雄比が7対3程度から3対7程度までの振れがある。そのため、実際の栽培では、全雄品種を播種しない限り、雌株と雄株が栽培圃場に混在することになる。

アスパラガスの花は、主茎または主枝に近い分岐の節に1~2個ずつ釣り鐘状に着生し,雄株には雄花が咲き、雌株には雌花が咲いて、熟すと赤くなる果実を着ける。

雌株と雄株は、花の形態により区別され、雌花は,雄しべが退化しており、子房が発達している。反対に雄花は、雄しべが発達しており、子房が退化している。雄株であっても、まれに果実を着生することがあるが、それは雄花のなかに、子房の退化が不完全で交雑可能な花があるからである。そのような花は、両性花または間性花と呼ばれ、育種を行ううえで重要である。雄株は雌株に比べて萌芽が早いとか、輪生体(擬葉)の着生が密であるなどの区別性が報告されているが、それらの形質は、栽培環境や気象条件などに大きく影響される。

明治大学農学部
元木 悟

東北大学大学院生命科学研究科
菅野 明

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