目次
展望・総説・総論
感圧・感温塗料による圧力・温度分布計測手法
早稲田大学 理工学術院 教授
松田 佑
鉄道車両の車体弾性振動とその低減に関する研究開発(3)
鉄道車両の車体弾性振動低減法
秋田県立大学 システム科学技術学部
機械工学科 教授
富岡隆弘
公益財団法人 鉄道総合技術研究所
車両技術研究部 車両振動研究室
(主任研究員)相田健一郎
(主任研究員)秋山裕喜
連載講座
光ファイバー型赤外線輻射温度計の設計製作から計測まで(8)
旋削加工温度の測定例
金沢大学 名誉教授
上田隆司
生体機械工学(4)
マイクロギャップ通過時の細胞の変形
工学院大学 工学部 機械工学科 教授
橋本成広
機械加工における雰囲気が加工現象に及ぼす影響(9)
塗布効果の包括的発生条件とその機構
岡山理科大学 工学部
機械システム工学科 名誉教授
金枝敏明
自然環境と再生可能エネルギー(7)
金属薄板の建材への適用について(その1)―歪み矯正・温度荷重に関する調査・検証概括
明治大学 再生可能エネルギー研究インスティテュート 客員研究員
飛田春雄
カルマンフィルタとその周辺および応用(20)
\(H^\infty\) フィルタ(2)
大阪大学大学院工学研究科 特任准教授
和田光代
立命館大学 名誉教授
杉本末雄
応用力学基礎講座(13)
統計物理学の基礎原理への入門 その2 ―Gibbs分布とMaxwell分布―
慶應義塾大学 名誉教授
棚橋隆彦
コラム:一杯のコーヒーから(203)
社会デザイン その1 ―個の時代
元 Consulting Prof., Stanford Univ
慶應義塾大学 顧問
福田収一
特別講座:機械系大学院入試問題演習
(42)材料力学:東京工業大学2022年夏季実施より
神奈川大学 名誉教授
伊藤勝悦
新刊紹介
町田輝史/著
出版社:リフレ出版/東京図書出版
定価:3,000円+税
発売日:2023年11月6日
ISBN:978-4-86641-674-8
飯島晃良/著
出版社:秀和システム
定価:1,600円+税
発売日:2023年9月8日
ISBN:978-4-7980-6943-2
工学・工業界ニュース
説明
完結編
鉄道車両の車体弾性振動とその低減に関する研究開発(3)
「鉄道車両の車体弾性振動低減法」
これまで 2 回にわたり鉄道車両の構成と車体弾性振動の実態、車体弾性振動解析のためのモデリング手法などについて紹介した。3 回目の今回は、車体弾性振動の低減法について述べる。
鉄道車両の軽量化と構造簡素化に関する技術開発は絶えず続けられており、高速化や低コスト化に貢献している。このうち車両の軽量化は、地盤振動など沿線環境への影響軽減やエネルギー消費の低減、地上構造物の簡素化や保守軽減など、車両以外に対しても多くのメリットをもたらしている。しかし、乗り心地の観点からは、軽量化と構造簡素化は不利に作用することが多い。たとえば、必要な強度を確保しつつ部材を薄くすることで軽量化を図ると剛性が低下し、構造簡素化や製造コスト低減を目的に連続溶接を多数用いたり補強部材を減らしたりすると、車体の構造減衰能が低下する。そして、これらはいずれも車体弾性振動の増大や乗り心地に影響する固有振動モードの増加につながる。このように最近の鉄道車両は、以前に増して車体弾性振動の低減が必要とされる状況にある。
車体弾性振動対策は、新製時の設計に反映することを目的とするものだけでなく、すでに営業に使われている車両に適用するため車体構造などに変更を極力加えない対策も求められる。また、制振対象とする弾性振動モードの特徴や加振機構によっても異なる対策が必要となる。このような状況から、現時点では 「決定版」 とよべる車体弾性振動低減対策は示されていない。
本稿では、車体弾性振動低減の取り組みについて、筆者らが関わってきたものを中心に紹介する。
秋田県立大学 システム科学技術学部
機械工学科 教授
富岡隆弘
公益財団法人 鉄道総合技術研究所
車両技術研究部 車両振動研究室
(主任研究員)相田健一郎
(主任研究員)秋山裕喜
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