中山間地域の再生と持続的発展

2,860 (税込)

深刻化しつつある中山間地域の農業・農家の実態を正しく捉え、そこから再生の道筋を探る。

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判型 A5判
第1版
ページ数 197
発行日 2001/03/31
ISBN-13 978-4-8425-0077-5 C3061
ISBN-10 4-8425-0077-8
JAN 1923061026002
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図書館: カーリル
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目次

1章 中山間地域の統計的分析(1.問題意識、2.わが国国土の都道府県別地形、傾斜度別特徴と中山間地域、3.わが国農業の都府県別特徴、4.わが国産業発展の地域的偏在、5.高齢化の実態、6.広島県内における農業と地域格差、7.中山間地域農業の矛盾と発展)
2章 条件不利と言われる中国地方の地理的特徴の有利条件(1.課題の本質と議論の流れ、2.中山間地域の一般的不利、3.地形と地質と気象、4.生態、5.インフラストラクチャー、6.社会、7.地域活性化の指針)
3章 中山間地域における農業・農家の再編過程、(1.はじめに、2.広島県備北地域(中山間農業地域)農業・農家再編過程の概要、3.農業・農家の再編をもたらした条件、4.結語)
4章 新しい地域農林業の発展方向(1.経済発展にともなう過疎、農林業陥没と再編の方向、2.“もりメイト倶楽部hIROSHIMA”の地域林業への取り組み、3.山県郡芸北町の農林業興し、4.市民農園の展開)
5章 中山間地域農業の持続性と地域複合経済の課題(1.課題、2.自然資本と循環型経済構造、3.地域複合経済循環構造の構築と持続性の課題、4.おわりに)
6章 中山間地域におけるフードシステムの展開(1.課題設定の背景、2.庄原市によるアグリビジネス推進、3.自治体推進のアグリビジネスの課題、4.広島県千代田町と大朝町におけるアグリビジネス)
7章 中山間地域における土地改良施設維持管理の新しい費用負担方式(1.はじめに、2.多次元的評価手法としての便益価分析法、3.便益価分析法を用いた多次元的評価、4.土地改良施設の維持管理費用負担、5.まとめ)
8章 中山間地域自立促進への新たな計画コンセプト(1.農村地域政策のパラダイム転換過程、2.過疎・過密地域カテゴリーによる計画コンセプト、3.振興拠点・開発軸による計画コンセプト、4.定住圏・シビルミニマムによる計画コンセプト、5.空間分業による計画コンセプト(・)、6.空間機能分業による計画コンセプト(・))
索引

説明

21世紀を迎え、社会は大きく構造転換しつつある。国際化を深めるわが国社会の重要な一環を占める中山間地域も、それらの変動と連繋を深めつつ大きく変化しつつある。中山間地域農業・農村を解体させることは、自然的にも、経済的にも、政治的にも、わが国社会基盤の重要な一角を解体させることであり、ひいてはわが国社会の崩壊にもつながる。情勢の変化に対応し、新たに食料・農業・農村基本法が公布・施行されたことに象徴されるように、農政のあり方も抜本的に見直され、中山間地域に対しても農政史上初の直接支払制度が発足することとなった。中山間地域農業・農村の重要性は従前から繰り返し説かれてきたところではあるが、近年の危機的状況を踏まえ、中山間地域の農業・農村の重要性が改めて位置づけ直されたのである。 このような事態に対応し、深刻化しつつある中山間地域の農業・農家の実態を正しく捉え、そこからの再生の道筋を提起することが要請されている。もちろんそのような研究は相次いで提出されている。しかし事態はますます深刻化しつつある。とくに西日本中山間地域における過疎化は、日本の中でもより深刻化している。中山間地域農業・農村の再生を実現するためには、それぞれの地域の特長を正しく捉え、その特長を生かした発展の筋道を明確にし、展望を描くことが出発点とならねばならない。中国地域に関する実証的・理論的研究は、地域においてもそれなりに積み重ねられてきた。 本書は西日本中山間地域、とくに中国山地の中央部をその北部にもっている広島県の実態を踏まえながら、それぞれの専門の立場から検討した結果を提言している。

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