新編 動物栄養試験法

9,020 (税込)

動物栄養に関する基本的な試験方法から新しい学問分野までの方法を網羅。医学や食品学にも活用可。

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監修者:
判型 A5判
第1版
ページ数 642
発行日 2001/10/30
ISBN-13 978-4-8425-0083-6 C3061
ISBN-10 4-8425-0083-2
JAN 1923061082008
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図書館: カーリル
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目次

1章 動物の飼育と福祉
 1.動物の飼育と管理のガイドライン
 2.米国のNIH指針

2章 実験計画法と実験結果のまとめ方
 1.栄養試験を効率的に行うための実験計画法と要求量推定法
 2.実験計画法活用の前提条件
 3.実験計画法の考え方
 4.実験計画法の実例
 5.SASの利用法
 6.注意事項

3章 動物の飼育法
 1.小動物
 2.家禽
 3.中・大型単胃動物
 4.反芻動物
 5.無菌動物
 6.SPF動物
 7.手術を施した実験動物

4章 飼料の調製
 1.飼料原料の選択法と加工法
 2.飼料の配合法

5章 飼養試験
 1.飼料の給与法
 2.小動物
 3.家禽
 4.ブタ
 5.反芻動物

6章 消化試験
 1.小動物
 2.家禽
 3.ブタ
 4.ウマ
 5.反芻動物

7章 呼吸試験法
 1.測定の原理
 2.エネルギー代謝量の測定法
 3.小動物の呼吸試験
 4.反芻動物の呼吸試験法

8章 代謝試験法
 1.小動物
 2.家禽
 3.ブタ
 4.反芻動物

9章 屠殺試験法
 1.小動物
 2.ブタ
 3.ウシ

10章 生産物の品質評価法
 1.卵質
 2.肉質
 3.肉質評価法
 4.乳質
 5.官能評価

11章 同位元素を用いる試験法
 1.放射性同位元素
 2.安定同位元素

12章 血液および尿成分の変化を指標とする栄養要求量推定試験法
 1.血中成分
 2.尿中成分

13章 顕微鏡による試験法
 1.顕微鏡標本作製の概略
 2.光学顕微鏡標本の作製法
 3.光学顕微鏡による観察例
 4.走査型ならびに透過型電子顕微鏡用材料の共通前処理
 5.走査型電子顕微鏡標本の作製法
 6.透過型電子顕微鏡標本の作製法
 7.透過型電子顕微鏡による観察例
 8.光学および電子顕微鏡による腸管の観察例

14章 In situおよびIn ovoの試験法
 1.灌流法
 2.胚の栄養試験法
 3.胚への遺伝子の導入;エレクトロポレーション
 4.動物組織への遺伝子導入

15章 In vitroの試験法
 1.単離細胞
 2.ホモジネート
 3.リソソーム
 4.ミトコンドリア

16章 分子生物学的手法
 1.最適な方法の選択と計画
 2.遺伝子発現量の解析
 3.遺伝子発現調節機構の解析
 4.翻訳調節機構の解析

17章 栄養と免疫
 1.獲得免疫の統合的測定
 2.T細胞とB細胞の状態
 3.本来的な免疫能力

18章 ルーメン機能解析法
 1.ルーメン液成分の分析法
 2.ルーメン微生物の培養法
 3.ルーメン微生物の連続培養法・人工ルーメン
 4.ナイロンバッグ法

19章 試料の調製法
 1.粗飼料
 2.濃厚飼料
 3.糞
 4.尿
 5.血液

20 章栄養実験のための分析法
 1.一般成分
 2.窒素化合物
 3.脂質
 4.炭水化物
 5.サイレージ発酵産物
 6.ミネラル
 7.ビタミン
 8.ホルモン
 9.酵素
 10.核酸関連物質
 11.消化試験などの指標物質
 12.エネルギー

21章 飼料価値の評価
 1.粗飼料の採食量の測定
 2.飼料の消化管通過速度
 3.飼料の物理性の評価
 4.人工消化試験法
 5.エネルギーを中心とする評価法
 6.アミノ酸を中心とする評価法

22章 飼料の鑑定法
 1.五感による鑑定
 2.篩分けによる鑑定
 3.比重による鑑定
 4.顕微鏡による鑑定
 5.簡単な器具や薬品を使う鑑定法

付表、和文索引、英文索引

説明

世界的に家畜・家禽の頭羽数は第二次大戦後、伸び続けており、局地的には食料の不足、食料と飼料の競合の問題を抱えながら、この趨勢は今後も続くことが予想される。畜産の本来の目的は、飼料を利用し、安全で、より栄養価の高い、美味しい食料を生産することある。そのためには栄養、飼養、管理などを含めたあらゆる分野での効率を高めることが必要となる。その一つの結果として、家畜の飼養形態は大型化し、生産量は伸び続けていく。その過程で、家畜の排泄物による土壌中への過剰のミネラルの蓄積、水質汚染、メタンガスの放出による大気汚染などいわゆる畜産公害が新たに生ずるようになった。特に、わが国は飼料原料の大部分を海外からの輸入に依存しており、それが国の経済に与える影響は大きく、飼料原料の有効利用や新しい飼料原料の開発、畜産公害の解決や畜産物の安定供給、美味しさや安全性の確保という問題は他の国におけるよりも重要かつ身近な問題である。そのために多くの研究がなされてきた。 確立された栄養試験法の原理は変わらなくても、時代とともに試験に使用することができる機器、機材、化学薬品などが大きく変わり、研究の対象も個体から器官、組織から細胞へ、そして細胞から分子レベルへと限りなく広がりを見せている。また実験計画法の進歩、コンピューターの普及により統計処理がより迅速に、より正確にできるようになった。本書では動物栄養に関する基本的な実験方法から新しい学問分野までの方法を網羅している。 本書は動物の栄養のみならず、ヒトの栄養、食品の栄養価、さらには、医学、薬学、心理学などの分野に携わる方々の役に立つ書である。

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