統計学への開かれた門
 
 
 
鵜飼 保雄 著
 
 

■定価 (4,200円+税)
■A5判 356頁
■別途送料がかかります。送料はお問い合わせ下さい
■発行年月  2010.2
■ISBN 978-4-8425-0463-6

 
 
■概略

統計学とはどんなものか、解析手法を学びたい初心者の為のわかりやすい統計解析の入門書。

 
 
■解説

本書は統計解析の入門書として、統計学とはどんなものかを知りたい人、統計手法の背景にある考えかたを知りたい人、日常生活でふれるいろいろな現象について統計解析をしてみたい人など、また大学ではじめて統計学の講義を受ける人、さまざまな分野で調査や実験に際しはじめて統計解析を利用する人にも役立つように全体の構成を考えました。
解析手法の記述にあたっては、1.解析手法が必要とされる応用場面,2.解析手法の理論的根拠,3.計算の手順,4.得られた計算結果の解釈,5.解析手法を用いるに際しての注意点,6.応用への理解に役立つための練習問題と解答,について、できるだけていねいに説明するよう留意しました。
そもそも解析手法の選択は、実施の後でなく企画段階から決めておく必要があるのです。解析手法が違えば、調査や実験の手順やデータのとりかたも異なってくるからです。いったん選択を誤るとあとからの修正はむずかしくなります。
統計学の入門書は分かりにくい、洗濯機の使用マニュアルのように単純に書けないかという人がいます。しかし、そのような考えはまちがいです。洗濯機でも汚れ物をただ放り込んでスイッチを入れればよいというものではないでしょう。色物は別にするとか、汚れのひどいものは漂白や手もみをするとか、使い方に少しは配慮が必要です。統計解析用ソフトもただデータを放り込めばよいというものではありません。結果はすぐ出るでしょうが、それが果たして正しい手法だったかどうかはわかりません。手法は利用者が選択しなければなりません。そして解析手法の真の理解なくして、適切な選択や結果の正しい解釈はありえません。
統計学という分野は、現実のさまざまな場面で応用されてこそ真価を発揮します。ぜひ身近ないろいろなことに注目してデータをとって、統計解析をしてみることをおすすめします。

 
 
■要目

[主要目次]

 第1章 データの記述と要約
  1.1 統計学とは
  1.2 データの種類
  1.3 度数分布とヒストグラム
  1.4 分布の中心傾向を表す要約値
  1.5 分布の散らばりを表す要約値
  1.6 分布の特徴を表すその他の要約値
  1.7 有効桁数
  1.8 分布の記述と要約についての問題

 第2章 確率と確率変数と確率分布
  2.1 不確定なことの規則性
  2.2 試 行
  2.3 集 合
  2.4 標本点と事象
  2.5 確率の定義
  2.6 条件つき確率と独立性
  2.7 確率変数と確率分布
  2.8 確率に関する問題

 第3章 二項分布およびその他離散分布
  3.1 組合せの数
  3.2 二項分布の定義
  3.3 二項分布に従う分布の例
  3.4 二項分布の性質
  3.5 二項分布と他の分布の関係
  3.6 二項分布とその派生分布に関する問題

 第4章 正規分布およびその他連続分布
  4.1 正規分布とは
  4.2 正規分布の例
  4.3 正規分布の性質
  4.4 標準正規分布
  4.5 正規分布と他の分布との関係
  4.6 正規分布以外の連続分布
  4.7 正規分布および指数分布に関する問題

 第5章 母集団の平均と分散の推定
  5.1 統計的推測
  5.2 点推定
  5.3 区間推定

 第6章 母集団の平均と分散の検定
  6.1 仮説検定の考えかた
  6.2 母平均の検定
  6.3 2標本の平均の差の検定
  6.4 母分散の検定(平均は問わない)
  6.5 2標本の分散比の検定
  6.6 統計的検定に関する問題

 第7章 適合度検定および分割表の検定
  7.1 適合度の検定
  7.2 独立性の検定
  7.3 フィッシャーの直接確率検定
  7.4 対称性の検定
  7.5 適合度検定と分割表の検定に関する問題

 第8章 実験計画法:一因子実験
  8.1 実験計画法
  8.2 一因子実験の乱塊法
  8.3 一因子実験の完全無作為配置
  8.4 対比較
  8.5 一因子実験に関する問題

 第9章 実験計画法:二因子実験
  9.1 二因子実験とは
  9.2 二因子実験における乱塊法
  9.3 分割区法
  9.4 二因子実験に関する問題

 第10章 回帰分析
  10.1 回帰分析の歴史
  10.2 回帰モデル
  10.3 回帰直線の求めかた
  10.4 回帰係数の検定
  10.5 回帰係数の信頼区間
  10.6 予測値の信頼区間
  10.7 その他
  10.8 回帰分析の手順
  10.9 回帰に関する問題

 第11章 相関分析
  11.1 相関とは
  11.2 二変量正規分布
  11.3 相関係数の求め方
  11.4 母相関係数の信頼区間
  11.5 相関係数の検定
  11.6 解析手順
  11.7 相関係数の例題の解析
  11.8 相関と回帰の関係
  11.9 相関係数についての注意点
  11.10 相関に関する問題

 第12章 ノンパラメトリック検定
  12.1 対応のない2組の標本の違いの検定
  12.2 対応のある2組の標本の違いの検定
  12.3 3組以上の標本の違いの検定
  12.4 順位相関係数
  12.5 まとめ

 第13章 補遺:数式の解説
  13.1 二項分布からポアソン分布へ
  13.2 分布の平均と分散
  13.3 検定や推定で用いられる理論分布
  13.4 標本分散の期待値
  13.5 一因子実験の乱塊法における処理の平均平方の期待値

 参考文献・付  表